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2025-06-05

歯周病の診断

歯周病は、成人の約8割が罹患していると言われており、歯を失う原因の第1位とされています。その名の通り、「歯の周囲」の組織に起こる病気であり、歯肉や歯を支える骨(歯槽骨)に炎症が生じます。

健康な状態では、歯肉と歯槽骨によって歯はしっかりと支えられています。しかし、歯周病菌に感染することでこれらの組織が破壊され、最終的には歯を支えきれなくなり、歯が抜けてしまうこともあります。

歯周病の怖い点は、その進行が非常にゆるやかで、ほとんど痛みを伴わないため、自覚しにくいことです。気づいた時にはすでに進行してしまっていたというケースも少なくありません。そのため、多くの方が歯科医院を受診した際に初めて歯周病と診断されます。

一度歯周病に罹患すると、完全に元の状態に戻すことは難しく、治療により進行を止め、良好な状態を維持していくことが重要になります。治療は歯科医院での専門的なクリーニングと、患者様ご自身によるプラークコントロール(歯磨きなどの口腔ケア)が非常に大切です。

また、治療後は定期的に検診を受けていただき、歯周病の再発や進行がないか、歯磨きが適切に行われているかを確認することが必要です。


歯周病の検査について

レントゲン検査

歯周病が進行すると、歯を支える歯槽骨にまで炎症が広がります。レントゲン検査では、歯槽骨の吸収(減少)の有無を確認します。年に1回程度、口腔全体を確認できるパノラマレントゲンを撮影し、過去の画像と比較して骨の変化を把握します。

プロービング検査

プローブと呼ばれる、目盛りの付いた細い器具を使い、歯と歯ぐきの境目である「歯周ポケット」の深さを測定します。健康な状態では1〜3mmが正常ですが、4mm以上ある場合は歯周病の疑いがあります。また、検査時に出血があるかどうかも重要な判断材料です。出血がある場合は、歯肉に炎症が起きていると判断され、出血する部位が多いほど、炎症の程度も強いと評価されます。

歯の動揺度検査

歯がグラついていないかを1本ずつ確認する検査です。歯が動揺している場合、歯を支える骨が弱っている、または噛み合わせに問題がある可能性が考えられます。


歯周病の診断と治療の流れ

これらの検査結果を総合的に評価し、歯周病の有無を判断します。歯周病と診断された場合は、患者様に合わせた治療計画を立て、段階的に治療を進めていきます。治療後に再検査を行い、改善が確認できれば、定期的なメンテナンスへと移行します。


定期検診のすすめ

錦糸町 市川歯科・矯正歯科では、歯の検診を随時行っております。現在、特に気になる症状がない方でも、長期間歯科医院に通院されていない場合は、ぜひ一度歯周病検査を受けてみてください。早期発見・早期治療が、健康な歯を守る第一歩です。

歯茎から出血
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