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2025-04-15

増えてます。「酸蝕歯」

酸蝕歯(さんしょくし)をご存じですか?

酸蝕歯とは、虫歯のように細菌によって歯が溶けるのではなく、酸性の強い飲食物や胃酸の逆流などによって、日常的に歯が酸にさらされることで歯質が溶けてしまう病気です。
日本ではおよそ4人に1人が酸蝕症の兆候を持っているとされており、世界的にも珍しい病気ではありません。


酸蝕歯が起こるメカニズム

歯は酸に非常に弱い性質を持っていますが、通常は唾液の働きにより、そのダメージから守られています。しかし、酸の摂取量が唾液の中和作用を上回ってしまうと、唾液の防御機能が追いつかず、歯が溶け始めてしまいます。

虫歯との違いとして、虫歯は歯垢(プラーク)内の細菌が糖を栄養にして酸を作り出すことで、プラークがたまった局所に発生します。一方、酸蝕歯は酸が直接触れた部分に広範囲にわたって影響が出るのが特徴です。

また、酸蝕によって歯の表面を覆う硬いエナメル質が薄くなっているため、その部分に虫歯ができると進行しやすく、重症化しやすい傾向があります。


胃酸の逆流も酸蝕歯の原因に

胃酸が逆流する「逆流性食道炎」も、酸蝕歯の原因のひとつです。胃酸は非常に強い酸性のため、頻繁に逆流が起こると歯へのダメージも大きくなります。
また、嘔吐を繰り返す習慣のある方も注意が必要です。

逆流の主な原因には、炭酸飲料や酸味の強い食品の過剰摂取が挙げられます。これらは胃酸逆流を引き起こすだけでなく、酸蝕歯のリスクも高めます。

消化器内科や歯科での食事指導は共通点も多く、逆流性食道炎と酸蝕歯の両方の予防・改善に役立ちます。


酸蝕歯が「現代病」と呼ばれる理由

近年、食文化の多様化や健康志向の高まりにより、酸味のある食品や飲料(柑橘類、酢、スポーツドリンクなど)を摂取する機会が増えました。これにより、知らず知らずのうちに歯が酸にさらされやすくなり、酸蝕歯のリスクも高まっています。


あなたはこんな食品・飲料をよく摂っていませんか?

以下は、酸蝕歯の原因となりやすいものの一例です:

  • モズク酢、黒酢
  • レモン、グレープフルーツなどの柑橘類
  • コーラ、スポーツドリンク、栄養ドリンク
  • 干し梅 など

酸を摂取した後の注意点

酸性の食品や飲料を摂取すると、歯の表面が一時的に軟化します。この状態で強く歯を磨いたり、歯ぎしりをしてしまうと、歯の摩耗や咬耗が進んでしまいます。

酸を含むものを摂取した後は、すぐに歯を磨かず、30分ほど時間を空けてからケアをするか、まずは口を軽くゆすぐことをおすすめします。


歯がしみる、虫歯ではない違和感があると感じたら

酸蝕歯は初期のうちは自覚症状が少ないため、気付かないうちに進行してしまうことがあります。
「虫歯ではなさそうだけれど、歯がしみる」「見た目が変わった気がする」など、気になる点があれば、ぜひ【錦糸町 市川歯科・矯正歯科】までご相談ください。

酸蝕歯の原因コーラ
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